高速道路などでの割引を受けられるほか、スムーズなゲート通過が可能なETCカード。このETCカードは通常はクレジットカードを持っている人しか利用することができません。そのため、クレジットカードを何らかの理由で持てない人はETCカードを持つことが基本できません。
ただ、高速道路に乗る機会も多いし、ETCカードは欲しいという方も多いことでしょう。そんな方が利用できるのが「ETCパーソナルカード」というカードです。このETCパーソナルカードならクレジットカードが使えない方でも利用可能です。
ETCパーソナルカードとは?
ETCパーソナルカードは、高速道路会社が共同で発行しているETCカードです。クレジットカードとしての機能は無く、後払い(自動引き落とし)対応のETCカードとなります。ただし、与信の都合上で「デポジット(保証金)」を預託する必要があります。
つまり、このETCパーソナルカードがあればクレジットカードを持ていない人でもETCカードを利用することができるわけです。
そうした便利な反面で下記のようなデメリットもあります。
年会費がかかる
カードの発行費用や明細書発行費用などのため、年会費が1,234円(税込)必要になります。クレジットカード利用の場合は無料のことが多いことを考えるとこれはちょっとしたデメリットですね。
デポジット(保証金)が意外と高額
ETCパーソナルカードは「誰にでも発行」してくれるわけです。
また、あえてクレジットカードのETCカードを申し込みする人というのはどちらかと言うと信用リスクが高い人も多いでしょう。
そうした点が勘案されているのかどうかわかりませんが、ETCパーソナルカードでは「最低4万円」のデポジット(保証金)が求められます。
有料道路の平均利用月額を5,000円単位で切り上げた額(平均利用月額が10,000円未満の場合は10,000円とします。)の4倍の額または年間最高利用月額を20,000円単位で切り上げた額のいずれか高い額をデポジット額として預託していただく必要がございます。
金額的に考えてもバカにならない金額ですね。
なお、このデポジット(保証金)についてはETCパーソナルカードを解約する時にはあ払い戻されるお金になりますのでご安心ください。
ETCパーソナルカードの申し込みの手順
申込書はサービスエリアなどのインフォメーションの他、ETCパーソナルカード事務局に連絡することで申込書を郵送してもらうこともできます。
申込書を返送し、デポジット(保証金)の振込をすると、事務局からETCパーソナルカードが郵送されてきます。
全体的に言えば、クレジットカードのETCカードを作る方がはるかにメリットがあります。ただし、クレジットカードは作れないけれども、やっぱりETCカードが欲しいという方にとっての二番目の選択肢となることでしょう。
2016年4月からは首都高の料金体系が変わって、現金払い(非ETCユーザー)に対してはかなり不利な変更になる模様です。こうした露骨な非ETC外しをするのであれば、もう少しETCパーソナルカードの利用条件を緩和してくれてもいいと思うんですけどね。
以上、クレジットカードが無くても作れるETCカード、ETCパーソナルカードのメリット、デメリットでした。